なでしこが世界への扉をこじ開けた。パリ五輪出場権を懸けた北朝鮮とのアジア最終予選を制し、ホームのサポーターと歓喜を分かち合う。池田監督は「サッカーを始めたいと思ってくれる子が増え、女子サッカーの発展につながってくれればうれしい」と激闘をものにした喜びに浸った。
泥臭くゴールを重ねた。前半26分に敵陣やや左サイドで得たFKをゴール前へほうり込み、最後は逆サイドから詰めた高橋が押し込んで先制。後半32分には右サイドをえぐった清水からのクロスを藤野が頭で合わせて追加点を奪い、北朝鮮の反撃を1点でしのいだ。
普及や人気で発展途上の女子サッカーが社会的関心を集めるには、主要国際大会で結果を残し続ける必要がある。2011年ワールドカップ(W杯)優勝はフィーバーを起こし、16年リオデジャネイロ五輪予選敗退は閉塞(へいそく)感をもたらした。絶対に負けられない戦いだった。
フィーバーも閉塞感も主力として経験してきた33歳の熊谷は「(予選敗退を)繰り返してはいけないと思っていた。ホッとしている」と安堵(あんど)の笑顔。これからのなでしこを引っ張っていく20歳の藤野は「五輪の舞台に立ちたい思いが強かったので出場が決まってよかった」と喜んだ。
アジア予選特有の重圧をはねのけ、視線は初の金メダルを目指すパリ五輪へ移る。熊谷は「世界で戦うチャンスはつかんだ。金メダルを目指すポテンシャルはある」と力を込める。池田監督体制の集大成を、世界の目が集まるひのき舞台で披露する。(奥山次郎)




































