基準地価

繁華街に戻った人出 上昇への転換続々 観光地は二桁増も

銀座2丁目にある「明治屋銀座ビル」=15日午後、東京都中央区(岩崎叶汰撮影)

19日公表の都道府県地価(基準地価)では商業地の上昇率が前年比で3倍となった。新型コロナウイルス禍を受け、下落や横ばいが続いていた繁華街では人流回復に伴い、上昇に転じるケースが続出。既に前年調査で上昇傾向にあった観光地は、昨年10月の水際対策緩和による訪日客の回復で伸び率が拡大した。

「昨年と比べると明らかに人の流れが増えた。じわりじわりとだけど回復基調にある」

青森市の中心市街地で歩行者の通行量を年2回調査している青森商工会議所の担当者は、そう語った。昨年10月の調査ではコロナ禍前の7割余り(平日)にとどまった。だが、現在はほぼ消えていた訪日客の姿も再び見えるようになった。商業地の地価は横ばいだった前年に対し、今年は5・6%上昇となった。

繁華街の回復傾向は全国でみられ、上昇率は京都・河原町通が7・6%(前年0・5%上昇)▽福岡・天神が3・5%(同横ばい)▽熊本市中央区は0・4%(同2・1%下落)-だった。

東京都心でも秋葉原や銀座、新宿・歌舞伎町など、代表的な繁華街が下落や横ばいから上昇に転換。特に複合施設「東急歌舞伎町タワー」が開業した歌舞伎町は6・9%という高い伸び率だった。

訪日客効果がより直接的に表れている観光地では、外国人向けホテル建設などの需要から27・3%の上昇だった長野県白馬村をはじめ、浅草(東京)、鎌倉(神奈川)、熱海(静岡)、祇園(京都)、那覇(沖縄)が上昇率を2桁に乗せた。

不動産サービス大手、ジョーンズ・ラング・ラサール(東京)リサーチ事業部の大東雄人シニアディレクターは、「人流回復が地方にも波及した。リベンジ消費みたいな状況も出ており、景色が変わった」と指摘した。

一方、同社によると、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)での一定要件を満たしたオフィスの平均空室率は、今年は予測値で4・9%。令和元年は0・6%だったのがコロナ禍での需要減やオフィスビルの大量供給などを背景に増え、7年には6%台に達すると予想。空室率の高止まりによる不動産市場への悪影響も懸念される。(福田涼太郎)

2年連続上昇「回復の波」全国に拡大

半導体工場進出で〝爆上がり〟北海道

コロナ後も都会人気 広がる住宅需要

東京は全用途上昇 コロナ前と同水準

大阪キタ・ミナミも回復 万博効果は限定的か

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