千葉・市川市長選 現職の村越氏惨敗 シャワー室やテスラ響く

敗北が確実となり、支援者らに挨拶する村越祐民氏=27日午後11時50分ごろ(小野晋史撮影)
敗北が確実となり、支援者らに挨拶する村越祐民氏=27日午後11時50分ごろ(小野晋史撮影)

27日に投開票が行われた千葉県市川市長選で再選を目指した現職、村越祐民氏(48)は2位の守屋貴子氏に3万票以上も差をつけられて3位に沈み、惨敗した。選挙戦では財政健全化などの実績を訴え、自民党の一部や経済団体などの支援を受けたものの市政の継続はかなわなかった。

村越氏の陣営は27日夜、市川市市川の複合施設で開票作業を見守った。投票が締め切られても訪れる人はまばらで、午後11時半すぎに敗北がほぼ確定すると、集まった20人ほどの支援者からはため息が漏れた。その後、姿を見せた村越氏は「大変厳しい結果。すべて候補者本人の不徳の致すところ」と頭を下げ、「結果は結果。任期まで職務を果たし、スムーズに仕事を引き継いで頂けるように配慮する」と話した。

村越氏は在任中、米テスラ社の高級電気自動車の公用車購入や市長室へのシャワー室設置などが物議を呼び、市内外で注目を集めた。議会とも対立し、市政の混乱を招いた。

この点について、村越氏は「有権者の皆さまが極めて深刻に捉えていた」と、選挙への影響を認めた。一方で「私心を持って何かをしたことはない。そこが伝わり切らなかったのは残念」と強調した。

支援者の1人は「(シャワー設置などについて)市議会で執拗(しつよう)に質問を続けられた。あそこまでやるかね、という思いだ」と振り返った。

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