ウクライナでまた核関連施設攻撃 チェルノブイリからの通信途絶 露は撤退外国企業の「国有化」へ

10日、ウクライナ東部ハリコフで、ロシア軍の攻撃を受けた建物を調べる救助当局(UPI=共同)

ウクライナからの報道によると、同国に侵攻したロシア軍部隊は10日、東部にある第2の都市ハリコフにある、核物質を扱う「物理技術研究所」を6日に続いて再び攻撃した。施設の付近で火災が発生したとしている。一方、ウクライナは同日、国際原子力機関(IAEA)に対し、ロシア軍が制圧した北部チェルノブイリ原発との全ての通信が途絶したと報告した。

チェルノブイリ原発をめぐっては、露エネルギー省が10日、隣国ベラルーシが電力供給を回復させたと発表したが、IAEAは「電力回復は未確認だ」としている。IAEAによれば、停電が続いても原発の安全性に問題はないという。

国連人権高等弁務官事務所によると9日現在、ウクライナでは子どもを含む一般市民ら549人が死亡、957人が負傷した。

一方、バイデン米大統領は10日の声明で、ロシアに対する経済制裁に関し「米国の家計には負担となる」と認めつつ、プーチン露大統領やその周辺に「破壊的な代償を科している」と指摘し、制裁が効果を上げていると強調した。

対するプーチン氏は10日、対露制裁対策を協議する政府会議を開き、ロシアからの撤退を表明した外国企業の生産設備をロシアが管理し、事業を継続すべきだとする露政府の提案を了承した。外国企業の保有資産の「国有化」を意味するもので、実行に移せばロシアへの国際的非難が一層強まるのは確実だ。

ロシアでは制裁による先行き懸念などを背景に、多数の外国企業が事業の撤退や停止を表明している。

露経済紙によると、事業を停止または清算した外国企業に対し、露政府が3~6カ月間にわたり外部管理者を送り込む。企業が事業再開に応じない場合は別の所有者に株式が譲渡されるとしている。

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