<独自>「防衛版」経済安保法検討 産業基盤を強化

首相官邸=東京都千代田区
首相官邸=東京都千代田区

政府が、戦闘機など重要な防衛装備品を対象に生産態勢や技術基盤を強化する「防衛版」の経済安全保障法案策定を検討していることが10日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。来年の通常国会で成立を目指す経済安保推進法案(仮称)が多様な産業を対象とするのに対し、防衛産業に特化したサプライチェーン(供給網)強化策などが必要と判断した。

政府は経済安保を推進するため、①サプライチェーンの強靱(きょうじん)化②重要インフラの安全性確保③先端技術の育成・保全④特許の非公開-について、各産業界や研究施設などに対する法規制や支援策を強化する法案を検討している。

だが、防衛装備品を受注している民間企業に対しては、他の産業より高いレベルでのサプライチェーン確保や機密漏洩(ろうえい)防止の取り組みが求められる。そのため幅広い産業を対象とする経済安保推進法とは別に、規制対象を防衛装備品に特化した法整備が必要との声が防衛部局を中心に上がっていた。

ただ、政府内では経済安保推進法案との一本化を模索する動きもあり、詰めの協議を行っている。

また、政府は国家安全保障戦略(NSS)、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の改定作業を来年末をめどに進めており、これらの防衛戦略3文書の改定を踏まえた内容にするため、防衛版の法案は令和5年1月召集の通常国会で提出される見通しとなっている。