主張

東海第2原発 この40年超えが正念場だ

 そうなれば、2030年度での健全な電源構成目標として政府が見込む原子力の比率(20〜22%)に届かず、狂いが生じる。

 原発の新規立地は当面、期待できない。この現状を踏まえると40年を迎える原発の運転延長審査の合理的な進行による合格が、電力の安定供給面からも望ましい。

 今回の審査で規制委は、原電に経理的基礎の明示を求める。追加の安全対策工事には、約1800億円が必要だが、その工面ができるのかを問うというのだ。原電は原発以外の発電設備を持たないので他電力より厳しい経営状況となっていることによる要求だ。

 だが、この窮状は何によるものか。電源車の配備などを条件として稼働を認め、安全審査を並行していれば、原電や各電力会社は料金値上げもなく強固な安全対策を採れていたはずだ。この際、規制委に自問自答を求めたい。

 半径30キロ圏内に96万人が暮らす東海第2の場合は、再稼働での周辺自治体の理解が重要だ。全国の原発での地元との安全協定は、法的根拠を欠いたまま既成事実化しつつある。国が前面に出て調整に当たるべき課題である。

Google検索で「産経ニュース」を優先表示。ワンクリックで簡単登録

会員限定記事

会員サービス詳細

オピニオンランキング

  1. 「イランの過激な論理は大半のイスラムとは異なる」 群馬「正論」懇話会で飯山陽氏が講演

  2. 旅の始まりは夜汽車に限る 第一列車① 威風堂々と東京駅9番線に向かう、の巻 令和阿房列車で行こう2026 パートⅤ

  3. 【正論】皇室の情報発信はどうあるべきか 作家・竹田恒泰無料会員記事

  4. 【文芸時評・7月号】文学するのをやめる勇気 早稲田大学教授・石原千秋有料会員記事

  5. 【日曜に書く】「絆」は繋がっている 論説委員・中本哲也有料会員記事

  6. 【正論】「国民が憲法のためにあるのではない」 関嘉彦教授が問い続けた憲法の意味 東京工業大学名誉教授・芳賀綏

  7. <主張>クマの都市域出没 春から頻発に警戒一段と 社説

  8. 【日本人の座標軸(42)】「地上の楽園」と喧伝した北朝鮮の欺瞞…加担した「日教組」は許せない

  9. 【直球&曲球】35歳で孤独死…女優・川越美和さんの訃報に衝撃 助けの手、多数確保が備えに 中江有里有料会員記事

  10. 【産経抄】憲法上の制約… 皇室に非礼な姿勢を取ってきた政府 「生前退位」現行憲法のきしみと限界 8月27日