衝撃の1行「やくも車両新製」 最後の国鉄型特急
大阪府箕面市の鉄道ファンの40代の男性も「製造から40年以上なので来るべき時が来たという印象だが、やはりさみしい。ラストランまでにはコロナが収束して乗車も撮影もできるようになってほしい」と話していた。

また、コロナ禍の影響でJR西は、岡山-出雲市間で30本だった381系の運行本数を、5月10日から当面の間、16本に減らした。ファンにとっては、希少性が高まるばかりだ。
エチケット袋も
京都市下京区の京都鉄道博物館展示資料課の島崇さんは「381系は起伏に富み勾配の多い地形の日本で鉄道を設置するなかで、速達性の点で貢献した」と指摘。「効率よくカーブを曲がる仕組みを備え、費用対効果も高かったのではないか」と評価していた。

鉄道史に多大な貢献をした381系だったが、実は難点もあった。乗り心地の評判があまり良くなったのだ。車体の揺れによって乗り物酔いする人が少なくなかったそうだ。
気分が悪くなった人のために、鉄道には珍しく、車内にエチケット袋も備えつけられたが、新型車両の登場で、異色のアイテムもまた姿を消すことになりそうだ。(高田祐樹)