ミャンマー親軍政権のミンアウンフライン大統領が外遊を重ねている。ミンアウンフライン氏は、2021年に国軍総司令官としてクーデターを主導、軍政下の総選挙を経て今年4月に大統領に就任した。クーデター後、ミャンマーは東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国でありながら主要会議から外されてきた。海外歴訪は会議への復帰の狙いがあるとみられる。しかし、来月フィリピンで行われる首脳会議への大統領出席のハードルは高い。専門家の分析を踏まえ展望を探った。
5項目合意では平行線
大統領が最初の外遊先に選んだのは5~6月のインド。親軍政だった中露やベラルーシをはじめ、ASEANの中でも軍政に比較的厳しくなかったタイ、カンボジア、ベトナム、ラオスのほか、最近はミャンマーからのロヒンギャ難民問題を抱えるマレーシアも訪問先となった。大統領が就任時に「国際関係を強化し、ASEANとの正常な関係を取り戻すことに努める」と述べた通りの行動だ。
京都大学東南アジア地域研究研究所の中西嘉宏教授は、「親軍政権を歓迎する中露と政権に冷淡な日米欧の中間的存在であるASEANは、一部加盟国が首脳会談に応じるなど次第に態度を変えている」と話す。

