<主張>高市首相 国のために睡眠と休養を

社説

記者の質問に応じる高市早苗首相=首相官邸(梶山裕生撮影)

高市早苗首相が20日夜、自身のXへ公邸での暮らしぶりについて投稿した。

目を引いたのは、首相が慢性的な睡眠不足になっていると思わせる記述だ。20日は祝日だった。首相は「今日のお休みは本当に有難(ありがた)く、久々に5時間も睡眠を取れた」「総理就任以来、0~3時間睡眠が常態化」と記した。

7月の週末は「半端ない情熱」で経済財政運営の指針「骨太方針」や国会答弁などの「書類の山と格闘して過ごした」と明かした。先週末について「数千通も溜(た)まってしまったメール処理で今日(月)の明け方まで仕事に追われた」と記した。

高市首相が強い責任感で誠実に職務に当たっていることは疑う余地がない。献身的な働きぶりに敬意を表したい。その上で直言したい点がある。

もっと自身の体を大切に扱ってほしい、ということだ。日本の首相、日本国の危機管理に関わるからだ。

首相の睡眠不足の常態化は望ましくない。睡眠と休養を取り、心身を万全に保つことは首相の重要な責務だ。国政を預かるには長期戦を見据えた体調管理が欠かせない。

首相は外交・安全保障、災害対応、経済政策など国の命運を左右する判断を下す立場だ。疲れたままで判断に支障を来したり、体調を崩して職務から離れたりしてはならない。

高市首相もこのようなことは百も承知だろう。ならば、体調管理を実践しなければならないはずだ。

Xで首相は「平日は、公邸に戻ってから、風呂掃除、入浴、夕食、夕食後の洗い物、洗濯、簡単な掃除まででプライベートな時間は精一杯(せいいっぱい)」という実態も明かした。休日の20日午後にはアイロンがけ、裁縫を「一気に処理」したと記した。

首相はこれまでも、家事を自らこなし、車いす生活を送る夫の山本拓元衆院議員の介護も担っていると明かしてきた。

このような家事や介護も日本の首相でいる間は、外部の助けを得て国政に専念したほうがよい。それが国家国民に奉仕する道だ。

諸外国も首相の動向には関心を寄せている。安定的な指導力発揮に不要な臆測を呼んではならない。心身の状態を発信する際は慎重さも求められよう。

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