4月から始まった自転車の「青切符」制度に関心が集まっているが、危険運転を繰り返す運転者には青切符の交付や刑事手続きとは別に「自転車運転者講習」の受講が義務付けられている。3時間に及ぶという講習では一体何を学ぶのか。自転車が関連する事故の死者数が3年連続全国ワーストと、マナー向上が喫緊の課題となっている大阪での講習に同席した。
会場は門真運転免許試験場(大阪府門真市)の一室。まず意外だったのは参加者の人数だ。試験場での講習といえば、一度に多人数が受講するイメージだったが、部屋にいたのは50代の男女4人だけだった。少人数にすることで、意見交換の機会を多く設け、主体的に取り組んでもらう狙いがあるという。
講習は、道交法で禁止されている行為のうち、信号無視や運転中の携帯電話使用など事故につながりやすい16の類型で3年間に2回以上摘発されたか、危険運転が原因の交通事故を起こした14歳以上が対象となる。
講師を務める大阪府警の男性警察官は一方的に話すのではなく、参加者とコミュニケーションを取りながら進めていく。大学のゼミのような形式だ。後で分かったが、この双方向性が講習の大きな特徴を成している。
「どんな違反で講習を受けることになりましたか」。冒頭、講師が問いかけると、参加者は「一時不停止」「信号無視」と順番に答えていく。
交通ルールの理解度を確認するため小テストを実施。その結果を踏まえながら、講師が交通法規のポイントを解説する。
講習で重視するのは、何が違反行為にあたるかだけでなく、ルールを順守することでどのような危険を回避できるかを参加者に納得してもらうこと。ルールの必要性が腑(ふ)に落ちてこそ、適正な運転につながるからだ。

