宮崎キャンプ初日の1日から巨人のブルペンは活気に満ちた。菅野や戸郷ら主力の投球を待ち、最後にブルペン入りしたのはドラフト1位の新人右腕、西舘勇陽(中大)。持ち味のクイック投法からスライダーやカーブなど全球種を黙々と投げ込み、「自分のペースで投げられたかな」と順調なスタートを切った。
大城卓、岸田、山瀬の3捕手が交代で球を受ける異例のスタイルで行われた。他の投手陣が引き揚げ、杉内投手コーチら首脳陣の視線が集中する中でも、ルーキーは冷静さを失わなかった。「あまり力は入れないで、バランスだけを重視して投げた」と目的意識を持って腕を振った。
中大の先輩でもある阿部監督は、5球ほど投球を見るとくるりと背を向けて視線を野手陣へ移した。「あんな異様な雰囲気で投げて、俺が後ろで仁王立ちしたら無茶するだろうしね。飛ばさないようにと」。捕手上がりの指揮官らしい思いやりだった。
ブルペンを見て確信したのか、阿部監督は「かっこいいね。あのスーパークイック。もう先発で行くよ。大きくね、大谷(翔平)くんみたいになってほしい」と先発起用を明言。西舘の母校、岩手・花巻東高の大先輩を引き合いに出し、期待感を隠さなかった。
「大学時代、この時期は100球とかの投げ込みもしてきた」とキャンプ中に100球程度の投げ込みも行う予定という。まだ初々しさの残る背番号17は、「これから一員として、少しでもチームのためにやっていけるように、このキャンプ期間、まずは自分のことに集中してやっていければいい」と意気込んだ。(川峯千尋)




