【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮メディアは8日、水中からの核攻撃が可能な初建造された「戦術核攻撃潜水艦」の進水式が6日に行われたと伝えた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が演説し、「海軍の核武装化を引き続き推進していく」と表明した。
公開された写真では、従来型の潜水艦を改良した3千トン級とみられ、大小10カ所程度のミサイル発射口を持つ。潜航しながら潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射する能力を備えた可能性があり、日米韓への新たな脅威になり得る。9日の建国75年の記念日を前に国威発揚を図った。
金氏は演説で、さまざまな核兵器を搭載し「水中から先制、報復攻撃できる」と主張。この潜水艦を「標準型」として、保有する中型潜水艦を戦術核搭載型に順次改造していく方針を示した。原子力潜水艦を開発する計画も改めて明らかにした。
韓国軍当局によると、進水式は日本海側の新浦(シンポ)造船所で行われ、日本海の海軍部隊に配備される。北朝鮮は2019年、建造中の潜水艦を金氏が視察する写真を公開。今回と同一艦とみられ、その後も4年を費やしたことになる。21年の国防5カ年計画で開発を掲げた原潜ではなく既存のディーゼルエンジン型とみられ、北朝鮮は潜水艦開発に手間取っているようだ。
金氏は7日には出港準備中の潜水艦を視察し、「海軍の核武装化は差し迫った課題」だと指摘。戦術核を搭載した艦船を海軍に引き渡す事業に拍車をかけるよう指示した。





