ふるさと納税で支援
同社は県東部の10市町を3路線(全長59・5キロ)で結び、120年以上にわたって地元の足として利用されてきた。ピーク時の昭和42年度の輸送人員は1126万人だったが、沿線人口の減少などに伴い、昨年度には約3分の1の402万2千人にまで落ち込んでいる。鉄道事業は昨年度まで28年連続の赤字で、経営悪化は減便や運賃の値上げを招き、駅舎や車両の老朽化も進む。同社単独での事業継続は困難なことから、令和6年度からは県や沿線自治体が線路などの鉄道設備を維持管理し、同社が運行を担う「上下分離方式」を導入して路線を維持する。
同社は行政の支援だけに頼らないよう、無料デーのほかにも、地元とコラボレーションした切符の販売や特製ヘッドマークを付けた電車を走らせるなど、さまざまなイベントを開催。利用客の開拓に力を注ぐ。
沿線自治体にとっても鉄道の存続は大きな問題だ。全33駅のうち最多の13駅がある東近江市では、ふるさと納税制度を利用して近江鉄道を支えている。昨年度には62人から約160万円の寄付が集まり、駅の駐輪場やトイレの洋式化などの整備に使われる予定だ。
市の担当者は「地域の公共交通機関として、鉄道がなくなると、まち自体が衰退してしまう。今後も沿線自治体として力を合わせていきたい」と話している。(入沢亮輔)



