北ミサイルは極超音速技術に未到達、韓国分析 「一般の弾道ミサイル」

極超音速ミサイルの発射実験=5日(朝鮮中央通信=共同)
極超音速ミサイルの発射実験=5日(朝鮮中央通信=共同)

【ソウル=桜井紀雄】韓国国防省は7日、北朝鮮が5日に発射し「極超音速ミサイル」の発射実験に成功したと主張するミサイルについて、極超音速兵器の技術に到達しておらず、「一般的な弾道ミサイルだ」とする分析結果を明らかにした。今回のミサイルに関し、米韓両軍による「探知や迎撃が可能なレベルだ」とも強調した。

北朝鮮メディアは6日、弾道ミサイル本体から分離した滑空弾頭部が700キロ先の標的に「誤差なく命中した」と報じたが、国防省は700キロには達していないとの見方を示した。

昨年9月に「極超音速ミサイル」として発射した兵器の改良型ではなく、昨年10月の兵器展覧会で公開した別の種類のミサイルとみられるとも説明した。

日本政府は6日、発射されたのは新たなタイプの弾道ミサイルで、通常軌道なら約500キロ飛行したとの分析を明らかにしていた。

韓国国防省は、速度については、極超音速兵器の条件の一つである音速の5倍(マッハ5)を超えるマッハ6程度に達したとみている。国防省傘下機関の関係者は、韓国軍の弾道ミサイルに似ているとしつつ、韓国のミサイルは「マッハ9に達するが、極超音速とは表現しない」と説明した。

北朝鮮は、弾頭部が水平状態を保ってジグザグに変則飛行する「側面機動」をしたと主張したが、国防省側は「旋回」にすぎないと指摘。米中が開発にしのぎを削る極超音速兵器の実験成功と誇張した背景には、国内向けの国威発揚の意図があると分析している。