郵政の増田新社長、「謙虚」「愚直」繰り返し慎重会見 「経歴・経験忘れて一からやる」

記者会見場に入る(右から)日本郵政の増田寛也社長、かんぽ生命の千田哲也社長、日本郵便の衣川和秀社長=9日午後、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)

 「信頼を一歩一歩回復してまいります」

 巨大組織の立て直しを託された日本郵政の増田寛也新社長は、9日の就任会見で「謙虚」や「愚直」という言葉を何度も繰り返した。軽妙な語り口で記者と激しくやり合うこともあった長門正貢前社長とは対照的に慎重な姿勢を貫いた。

 増田氏は昨年末、インフルエンザに罹患(りかん)中に社長就任の打診を受けたという。元総務次官を務めた上級副社長に情報漏洩したとして、総務次官が更迭されるなど、事態は混乱を極めており、1度は固辞した。しかし、「民間(企業出身)の方だと引き受けられる方はいないと思った」と就任発表直前に翻意したことを明かした。

 岩手県知事時代に改革派として名をはせた増田氏は、「組織は部外者と内部の人が交わった方がいい」と組織の意識改革について、持論を展開。「経営陣、現場社員、全体が危機意識を共有できるかにかかっている」と危機感をあらわにした。

 これまで、総務相や郵政民営化委員長などを歴任したが「就任の経緯や今までの経歴、経験を忘れて一からやっていく」と強調。成長戦略については「業務停止を受けている当社が投資家に夢を語るのは、信頼を失うことになる」と多くは語らなかった。官僚出身で民間経営の経験不足への指摘にも「自分の資質に欠けている部分に対する叱咤激励と受け止めている」と応じた。(高木克聡)

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