配備が明らかになった直後の昨年7月15日には、住民を説得に訪れた黄教安(ファン・ギョアン)首相=当時=に生卵が投げつけられた。中央日報(電子版)によると、「THAAD反対団体は電磁波測定を要求」するなど、電磁波による健康被害を主要な理由として配備に強く反対していた。
今年5月に左派系の文在寅(ムン・ジェイン)氏が新大統領に就任し、国防部は反対派の求める電磁波測定を前向きに検討し始めた。6月末にはソ・ジュンク国防部次官が星州を訪問し「住民が心配する電磁波を測定する過程を住民代表団が参観できるよう検討する」と表明。韓国通信社の聯合ニュースなどによると、自治体と市、郡議会、住民、記者ら45人がオブザーバー(観察者)として参加し、基地周辺の4カ所で電磁波を測定することが決まった。
■「測定するな!」
しかし事態は急転する。国防部が7月18日、オブザーバー参加する地元住民らに「7月21日に実施する」と連絡したところ、猛反発を受けたのだ。
THAAD配備撤回星州闘争委員会や円仏教星州聖地守護非常対策委員会といった複数の反THAAD団体は19日に会議を開き、「一方的で欺瞞的な電磁波測定計画を取り消せ」と要求した。会議後の記者会見では「THAADの稼働を直ちに中断し、撤去して再検討と公論化から進めよ」といった白紙撤回論も飛び出した。結局、国防部は測定延期を決定。反対派を説得するだけの材料もなく、測定は事実上の取りやめとなった。



