「産経ニュース」で【竹島を考える】を連載している拓殖大の下條正男教授(日本史)は「政府は調査を民間に委託しているが、本来は政府が司令塔となる部署を作って戦略的に取り組むべきだ。現状はそうした機能をもつ部署が日本政府にないことを中国や韓国に伝え、足下を見られている」と警鐘を鳴らす。
事実、28年度は竹島、尖閣諸島の調査に計約3700万円を費やしたにもかかわらず、調査報告書には「政府の見解を示すものでない」との注釈がつけられている。同室は「委託した民間事業者が研究チームを集め、第三者として調査しているためだ」と説明するが、中韓に「日本政府は及び腰」との印象を与える可能性がある。
調査内容についても下條教授は「中韓の主張を十分に分析し、反論することにもっと力を入れるべきだ。現状では論争がかみ合っていない」と話した。
3年間の地道な調査で収集した成果を無駄にしないためにも、資料を体系的にまとめ、領土問題を戦略的に取り組む部署を新設が望まれている。
(政治部 大島悠亮)
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【政府の竹島、尖閣諸島に関する資料調査】政府は平成25年2月、領土問題に関する日本の主張を発信を強化するため内閣官房の竹島問題対策準備チームを改組して領土・主権対策企画調整室を立ち上げた。26年度から主張を裏づける資料の発掘・整理を民間に委託して実施している。研究チームには大学の教授などが参加し、現地での調査も行う。調査結果の一部はデータベース化され、6月下旬の時点で、竹島に関する資料約200点、尖閣諸島の資料約200点の計約400点がホームページ上で公開されている。英訳も公表している。



