車を走らせると、地面からメロディーが聞こえてくる。そんな不思議な仕掛けの「音響道路」は全国に約50カ所あるとされ、多くを前橋市の総合建設会社「末広産業」が手がける。事故防止がメインの目的だったが、近年は観光PRや話題づくりも期待され、施工依頼も増加。同社は「地元の思いをメロディーに乗せて地域活性化に貢献したい」と意気込む。
第1号は童謡「夏の思い出」
音響道路は末広産業の技術で、1988年に特許を出願し、その後取得した。道路に小さな溝を連続して刻み、車両が走ると溝の中で走行音が反響して音が鳴る仕組み。溝の間隔が狭いと高い音、広いと低い音が出る。法定速度で通った場合にメロディーが最も美しく聞こえるよう設計されている。
同社は2007年、群馬県の依頼で同県沼田市に第1号を設置した。曲は近くの観光名所、尾瀬を歌った童謡「夏の思い出」。舗装が溶けて溝がなくなったため現在は廃止されているが、音響道路自体は県やJRと連携した観光戦略で設置箇所を増やしていった。現在、群馬県内に11カ所あり、同社によると他の地域に比べても多い。

