国の文化審議会は17日、大阪府吹田市の万博記念公園内にある「EXPO’70 パビリオン(旧鉄鋼館)」や「大阪日本民芸館」など5件の建造物を国登録有形文化財に指定するよう文部科学相に答申した。いずれも1970年日本万国博覧会(大阪万博)の開催に合わせて建設・整備され、当時の景観や万博の精神を今に伝える点が評価された。
5件はほかに、「平和の鐘」「夢の池」「大屋根モニュメント」。
「EXPO’70 パビリオン」は日本鉄鋼連盟のパビリオン「鉄鋼館」を活用、平成22年に改修・公開され、現在は大阪万博のガイダンス施設として利用されている。設計は建築家の前川國男氏。当時の先端技術を駆使した鉄筋コンクリート造りの高層棟と耐候性鋼を使用した鉄骨造りの低層棟とタワーからなる。
公園中央部にある「大屋根モニュメント」は大阪万博の「お祭り広場大屋根」の一部で、建築家の丹下健三氏とシェル構造研究の第一人者、坪井善勝氏の協働作品。鋼管とボールジョイントを用いた大スパンの立体トラス構造で巨大な空間構造として世界的注目を集めた。閉幕後は約30メートルあった柱の高さを18メートルに切断して柱周辺の架構のみ保存。万博の面影を今に伝える。
今回の答申では、建築家の安藤忠雄氏設計の「住吉の長屋(東邸)」(大阪市住吉区)など5カ所14件の指定も求めた。答申通りに指定されると、府内の登録有形文化財(建造物)の件数は927件となる。





