千葉銀行が、千葉県の南房総エリアの魅力ある商品やサービスを掘り起こして広く売り込む地域活性化プロジェクト「南総沸騰計画」を始動させた。全額出資子会社の地域商社「ちばぎん商店」(千葉市中央区)が運営する購入型クラウドファンディング(CF)を活用し、地元の事業者が手掛ける地域ブランド商品や企画を販売している。期間は来年5月末までの1年間で、四季折々の魅力を発信して地域を盛り上げる。
対象エリアは、房総半島の南端にある館山市、南房総市、鴨川市、鋸南町の3市1町。東京から車で1時間半程度の好立地で、美しい自然や絶品グルメなど魅力にあふれているが、情報発信などに課題があり知名度は決して高くなく、地域の活力が失われつつある。埋もれている地域資源を効果的にPRし、人を呼び込みたいという地元経済団体と千葉銀の思いが合致し、南総沸騰計画が立ち上がった。
具体的には、春夏秋冬の4回に分けて、それぞれ6商品程度を紹介する。ちばぎん商店が運営するCFサイト「C―VALUE(シーバリュー)」を通じて購入することができる。
5月26日には館山市の館山商工会議所で、夏の魅力を体感できる6商品の発表会が行われた。鎌田農園(南房総市)は、もぎたての房州びわのセットを販売。鎌田清明代表(60)は「房州びわはみずみずしさが特徴で、サイズも大きい。多くの人に魅力を知ってもらうきっかけになり、地元農家が収益的にも安心して生産できる環境につなげたい」と強調した。
サーフボードのような形をしたボードに乗り、パドルで漕ぐマリンレジャー「スタンドアップパドルボード(SUP)」などを体験できる宿泊施設「SUNAO Retreat 奥白浜」(同市)では、規定のチェックアウト時間を延長できる宿泊プランなどを用意した。運営する安藤壮さん(52)は「里山の雰囲気を堪能して、ゆっくりと体を休めてほしい」と話した。
千葉銀の小川利幸地方創生部長は「これまでの金融という枠組みだけでは、人口減少などの大きな地域課題にしっかりと対応できない。地域商社の機能も生かし、人を呼んでモノを売って、地域にカネが落ちる循環を図り、南房総を沸騰させていきたい」と意気込んだ。(松崎翼)




