立憲民主党にとって今年は政権交代実現のために、党内が一枚岩になれるかが試される。立民は年内の衆院解散・総選挙の可能性に備え、安全保障や原発政策見直しの議論を進めるが、党内の新たな火種となる可能性は消えない。新年早々、野田佳彦代表の発言に枝野幸男最高顧問がSNS上で反論する一幕もあり、先行きを不安視する声が上がっている。
新旧代表同士の「内輪もめ」ともとれるやり取りのきっかけとなったのは、5日に党本部で開かれた新年仕事始め式での野田氏の発言だ。野田氏はインターネット上で立民への評価が厳しいとし、「『増税派の野田佳彦』といわれていますし」と自虐気味に語り、続けて「媚中派の最高顧問もいるし、態度の悪い幹事長もいる」と語った。
最高顧問は旧立民創設者で元代表の枝野氏。早速、枝野氏が自身のX(旧ツイッター)で「代表の勘違いか言い間違えと思われます」と反論。「媚中派と呼ばれるような言動は一切していないし、そう呼ばれたことは私の記憶では一度もない」とつづった。
実際、野田氏は別の党幹部に対するネット上の批判を念頭に、間違って「最高顧問」と発言した可能性がある。党ベテラン議員は「野田さんは代表なんだから余計なことは言わないほうがいい。また炎上するもとだ」と溜息を漏らす。
枝野氏は党内に一定の影響力があり、昨年から党の基本政策に関する発信を強めている。立民は安保法制について「違憲部分を廃止する」としてきたが、枝野氏は昨年10月の講演で「違憲の部分はない」と発言。原発ゼロ社会の実現を掲げてきた原発政策を巡っても、昨年12月に「古い原子炉を廃炉にしてリプレースし、最新鋭にした方が安全性は高まる」と語り、基本政策見直しの口火を切った。
枝野氏は周囲に「固定された党のイメージを変えたい」と積極発信の理由を語る。だが、枝野氏の発信に党が振り回されている一面があるのも事実で、若手議員は「議論のきっかけをつくるのはいいが、まとまらなければ、またいつもの立民といわれる」とつぶやいた。(大島悠亮)




