令和4年7月の安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判第8回公判が18日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれ、前回公判に続いて被告の母親の証人尋問が行われた。弁護側から被告が事件を起こした原因を問われた母親は「私が加害者だと思う」と述べた。
証人尋問で母親は、現在でも旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)を信仰しているものの、目立った宗教活動はしていないと発言。「宗教の姿をはき違え、献金に一生懸命になって大変な間違いをした。子供たちに尽くしていくのが本当の道筋だった」と話した。
前回公判での証人尋問の冒頭、母親は事件について謝罪した上で、入信した経緯などを説明。母親によると、入信は平成3年。昭和59年に夫が自殺し、62年に被告の兄である長男が病気で失明するなどして心を痛めていたという。
入信してすぐに、自殺した夫の生命保険金のうち5千万円を献金。平成10年ごろにも相続財産などからさらに4千万円を教団に送り、献金の総額は1億円にのぼった。
当時被告は高校3年で大学受験を控えていたが「学校よりも献金することが大事」「(子供の将来について)なにか道があるだろうと思った」と話していた。
被告側は殺人罪の起訴内容を認めており、主な争点は量刑。被告は母親が多額の献金をした旧統一教会を恨んでおり、教団が動機の形成にどれだけ影響を与えたか、その評価が焦点となる。




