高市早苗内閣が10月21日発足した。「支持率75・4%、現役世代の支持回帰が鮮明」(産経ニュース、10月27日)など、期待が高い。一方で高市首相は保守色が強いこともあり、リベラル系の新聞・メディアの論調はいつもの通り政権に批判的だ。そして悪い「癖」で、政治をめぐる感情的な議論をあおる。
朝日新聞はフェミニズム運動を牽(けん)引(いん)してきた上野千鶴子東大名誉教授を登場させ、「『初の女性首相』うれしくないと書いたのは」(11月2日)との記事をネットで掲載。ところが紙面ではほぼ同じ内容で「交論 初の女性首相、どう映った」(同1日)と穏健な題名だ。ネットで「エモい」(感情的な)見出しにして「バズる」ことを狙ったのだろうが、いかがなものか。
感情的な報道は大切なことを見えなくしてしまう。その一つは前政権から続く日米関税協議の中で出た日本の5500億ドル(約80兆円)の対米投資の約束だ。日米両政府は10月末に行われた高市首相とトランプ米大統領の首脳会談に合わせて「共同ファクトシート」を公表し、投資の候補事業と参加企業をまとめた。エネルギーインフラ事業や原子炉の開発など日本勢の強い分野のビジネスが並び、名前の挙がった企業の株価は軒並み上昇した。
