高校野球の春季近畿大会が24日、奈良県橿原市のさとやくスタジアムで開幕する。開催地の奈良からの3校と残る5府県の優勝校の計8校が出場する。甲子園大会には直結しない大会だが、レベルの高いチームが集結しており、夏に向けた戦いを占う場でもある。
出場校に名門、強豪がそろう。今春の選抜大会で準優勝した智弁和歌山をはじめ、東洋大姫路(兵庫)、滋賀学園、天理(奈良)と春の大舞台を経験した4校が名を連ねる。進学校で知られる奈良も登場。昨秋の近畿大会にも出場し、選抜大会の奈良県の21世紀枠推薦校にもなった。2季連続の近畿大会進出は立派な成績だ。
注目は大阪大会で3年ぶり14度目の優勝を果たした大阪桐蔭。決勝では履正社との「2強対決」に逆転勝ち。大阪勢は今春の選抜大会で98年ぶりに出場ゼロ。昨秋、大阪桐蔭は大阪大会決勝で履正社に敗れ、大阪2位で進出した近畿大会も初戦で滋賀学園に敗れた。
西谷浩一監督は「負け惜しみですが」と前置きした上で「すべての面を見直し、夏一本に向けてじっくり練習できた」と話す。エースナンバーを背負い、履正社との決戦も2失点完投と好投した主将の中野大虎は「大阪で一番をとるという目標を達成できた。昨秋はみんなが個人成績ばかりに気を取られているように感じていた。対話を重ね、仲間のためにプレーができるチームを目指してきた」と成長を実感。昨秋のリベンジに燃えている。
近畿大会の初戦は、履正社監督時代にしのぎを削った岡田龍生監督率いる東洋大姫路と激突。ビッグカードがいきなり実現した。
大阪と同じく選抜大会に出場できなかった京都は昨夏に全国制覇した京都国際、伝統校の龍谷大平安ではなく、京都共栄学園が初優勝。京都大会の準々決勝では左腕の小林海翔がノーヒットノーランを達成。近畿の強豪相手にどこまで通用するか、楽しみだ。
春の大会は夏の大会のシード権獲得が目的で直接、甲子園にはつながらない。しかし、他チームとの力の差や夏に向けた新戦力を試す場でもあり、ここで結果を残せば、夏へ大きな勢いがつくことになる。それを証明するデータがある。
2016年以降、8大会連続(20年は新型コロナウイルス禍で中止)で近畿を制したチームは必ず、各府県大会を制して夏の甲子園の土を踏んでいる。16年が履正社、17、18、21年が大阪桐蔭、19年が近江(滋賀)、22年が智弁和歌山、23年が智弁学園(奈良)、24年が京都国際。18年の大阪桐蔭、昨年の京都国際は数カ月後の甲子園で全国制覇。春の勢いで全国の頂点に駆け上がった。
12年以降、夏の甲子園の優勝チーム12校のうち、22年の仙台育英(宮城)を除くと近畿勢が6校、関東勢が5校占める。近畿大会は夏の甲子園の前哨戦ともいえるレベルにある。
春季近畿大会は24、25、31日に2試合ずつ戦い、決勝は6月1日に行われる予定。(高校野球取材班)







