千葉銀行傘下のちばぎん証券(千葉市中央区)が高リスクの金融商品「仕組み債」の持つリスクを十分に説明せず、顧客に販売し、金融庁から業務改善命令を出された問題で、千葉銀の米本努頭取は9日の令和6年3月期中間決算発表会見で陳謝した。米本氏は問題発覚後、初めて公開の場に立った。「多大なるご迷惑とご心配をお掛けし、重く受け止めている」と頭を下げ、再発防止に努める考えを示した。
謝罪・説明は1万2400件
米本氏は、命令が出た後に千葉銀側が謝罪や説明をした販売先は約1万2400件に上ることを明らかにしたが、実際の不適切販売に当たる件数は「公表を控える」とした。
仕組み債は内容が複雑で、運用コストに見合う利益が得られない場合がある。このため、業界内では投資経験がない顧客らに元本割れのリスクを十分に説明せず販売し、損失が発生するなどのトラブルが相次いでいる。
千葉銀は顧客からちばぎん証券に多数の苦情が寄せられている状況を把握しながら、同証券に顧客を紹介し続けた。成約で発生した手数料の2割が千葉銀の収益として還元される仕組みになっていた。
営業優先、当事者意識が不足
金融庁はこうした実態を問題視し、今年6月、千葉銀とちばぎん証券のほか、提携関係にある武蔵野銀行(さいたま市)に対し、改善命令を出した。それからこの日まで4カ月以上も要した。
米本氏はその理由について「お客さまへのアフターフォローを優先していた」と釈明した。
また、一連の問題の背景に「営業優先の組織文化」があったことや、傘下の証券会社の販売手法への関心が薄く、当事者意識が不足していたことを挙げた。
千葉銀側は再発防止策として、金融商品はあくまで顧客本位で提案することを徹底させる。米本氏の直属組織として「経営改善室」も新設するなどし、信頼回復に努める。
不適切販売問題を受け、千葉銀は佐久間英利会長が責任を取り、来年3月31日付で会長を辞任し、同年6月の株主総会で取締役も辞めるとしている。




