中国の「土地買い」の標的になっているのは日本だけではない。米国では、中国資本による農地の買収を阻止しようとする動きが広がっている。米議会では「食料安全保障は国家安全保障」との観点から、中国資本が農業市場で影響力を強めて米国を揺さぶる事態を警戒する声も出ており、農地問題は米中の次なる懸案として、せめぎ合いが激しさを増すのは確実だ。
米連邦法では、外国資本による米私有農地の購入を原則として規制していない。ただ、外国資本は購入から90日以内に取引内容を米農務省に届け出ることが義務付けられている。
農務省の報告書(2021年版)によると、中国資本は米国内で約38万4千エーカー(1554平方キロ)の農地を保有している。うち約19万5千エーカー(購入時20億ドル=約2700億円=相当)を中国の計85の個人または団体(企業や政府)が保有。残りは中国が資本参加する米企業計62社が保有する。