米最高裁は19日、人工妊娠中絶を巡る昨年6月の判決の草稿がメディアに流出した問題で内部調査の報告書を発表し、流出元を特定できなかったと明らかにした。新たな情報があれば、さらに調査するとしている。判決前に途中経過が流出する異例の事態は全米に衝撃を与え、ロバーツ最高裁長官が調査を命じていた。
昨年6月の判決では、中絶を憲法上の権利と認めた1973年の判決が覆された。流出したのは保守派判事が起草し、昨年2月に最高裁で回覧された多数派意見の草稿。入手した米メディアが同5月に内容を報じると、全米で女性団体などによるデモが起きた。
報告書によると、聴取した職員ら97人全員が流出への関与を否定し、流出元を特定する証拠も見つからなかった。外部から最高裁のシステムがハッキングされた可能性も低いとしている。最高裁に対し、機密性の高い文書を取り扱う人員を制限し、内部規則も改定するよう提言した。(共同)




