経団連と日本商工会議所、経済同友会の経済3団体のトップは5日、新年祝賀会後の共同記者会見で、今年の春季労使交渉(春闘)での物価高騰に見合う賃金の引き上げに前向きな姿勢を示した。経営体力に乏しい中小企業が賃上げの原資を確保するには、資源高などで上昇したコストの取引価格への適正な転嫁が不可欠との認識で一致。今月上旬をめどに3団体が共同で、発注者側の企業に前向きな対応を呼び掛けることを明らかにした。
経団連の十倉雅和会長は「ベースアップを中心に、物価高に負けない賃上げが企業の責務だ」と強調。日本商工会議所の小林健会頭は、昨年は中小企業の5割余りが賃上げをしたものの、大半は人材流出を避ける「防衛的な賃上げだった」と指摘し、中小企業の賃上げを後押しするには「サプライチェーン(供給網)全体で取引価格の適正化をシェア(共有)することが大事だ」と主張した。
経済同友会の桜田謙悟代表幹事は物価高を上回る賃上げは「平均値では簡単でない」としつつも、来年以降の賃上げの継続が重要だとして「そのためには新陳代謝で(日本経済の)成長を促すことが必要」とした。
今年の経済3団体の新年祝賀会は新型コロナウイルス感染対策のため、出席者が例年の約1800人から約620人に絞られたものの、前年の2・6倍に増加。昨年は着席の形式だったが、立ちながら顔を合わせてあいさつができる従来のスタイルで実施された。




