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一世一代の買い物に「正直不動産」

マイホームは、一生の大きな買い物だ。ドラマ「正直不動産」(NHK総合、毎週火曜午後10時~)は、不動産会社の実情が垣間見え味わい深い。山下智久さん演じる永瀬は、口八丁のトークで売り上げトップを誇る営業マン。ある日、宅地の祠(ほこら)を壊してしまい、たたりで噓がつけない体質に。本音が出てしまうため、顧客を怒らせたり、契約寸前の案件が台無しになったり、波乱が巻き起こる…。

10年前、うちも自宅購入で不動産業者にお世話になった。「この物件を前向きに検討されているご家族がいます」。そんな担当者の一言に、早く決断しなければと焦ったものだが、あれは営業トークだったのかもしれない。「南側が公園で日当たり良好、木々の緑もきれいですよ」。日当たりはいいが、公園からの砂ぼこりで車の洗車回数は増えた。住んでみなければ分からないこともたくさんある。

顧客にとっては、物件の実情を細かく正直に明かしてくれるのはありがたい。そんな目線で眺める永瀬の正直ぶりが痛快で、このドラマに引き込まれる。

共働き夫婦が、家購入の際によく勧められるペアローン。夫と妻が互いの保証人となってそれぞれが組む住宅ローンで、単独で借り入れるよりも高い物件が購入できるメリットがある。永瀬は、手数料のコストや離婚時の大変さなどデメリットも説明することで、逆に顧客の信頼を得て契約に成功する。また、事故物件の定義など、不動産取引の実情や豆知識も紹介される。

現在、首都圏の新築マンションが高騰し、バブル期を上回る勢いだという。関西圏でも築20年のマンションに売却益が出ただの、自宅マンションに購入金額の2倍の値が付いているだの、友人からそんな話を聞く。逆にマイホームの購入を考えている人にとっては、価格の高止まりやベストな購入時期の見極めなど、いろいろ気になるところだろう。

「正直不動産」は、一世一代の買い物に、何かヒントを与えてくれそうでもある。(由)

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