アジア歴訪でマレーシアを訪れたレモンド米商務長官は18日、電話記者会見を開き、米国が目指すインド太平洋地域の新たな経済枠組みに関し、関係国と来年早々にも交渉を進める意向を示した。具体的な交渉分野としてはインフラやデジタル経済、クリーンエネルギー、半導体の安定確保などを念頭にした強靱(きょうじん)なサプライチェーン(供給網)構築を挙げた。新たな枠組みの性格については「伝統的な自由貿易協定(FTA)は想定していない」と述べた。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から離脱した米国は、新たな枠組みを通じてインド太平洋地域への関与を強める方針だ。(坂本一之)