布川事件国賠、国の敗訴確定 「やっと重荷下ろせた」 - 産経ニュース

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布川事件国賠、国の敗訴確定 「やっと重荷下ろせた」

「布川事件」をめぐり、国と茨城県の敗訴が確定したことを受けて会見する桜井昌司さん(中央)=13日、東京・霞が関の司法記者クラブ(塔野岡剛撮影)
「布川事件」をめぐり、国と茨城県の敗訴が確定したことを受けて会見する桜井昌司さん(中央)=13日、東京・霞が関の司法記者クラブ(塔野岡剛撮影)

昭和42年に茨城県で発生した「布川(ふかわ)事件」で強盗殺人罪に問われ、平成23年に再審無罪が確定した桜井昌司(しょうじ)さん(74)が国と県に損害賠償を求めた訴訟で、捜査段階の警察、検察双方の取り調べを違法と認め計約7400万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。国と県が上告しなかった。13日に東京都内で会見した桜井さんは「やっと重荷を下ろすことができた」と心境を語った。

会見で桜井さんは「警察、検察はすべて自分たちが正しいと思っている」と、当時の捜査姿勢を改めて批判。「冤罪(えんざい)を生まないよう、(すべての証拠開示を義務付ける)再審法の改正が必要だ」と訴えた。

2審東京高裁判決は、1審東京地裁判決が違法とした警察官の取り調べに加え、桜井さんの取り調べに当たった検察官も虚偽の事実を述べたと新たに認定。「決して信じてもらえない」と絶望的な心理状態になった桜井さんが虚偽の自白に至ったとし、「自白がなければ逮捕・起訴されることはなく、刑の執行を受けることもなかった」と結論づけた。

桜井さんは、知人の杉山卓男さん=27年死去=とともに逮捕され、昭和53年に強盗殺人罪で無期懲役が確定。平成8年の仮釈放まで、29年にわたって身柄を拘束された。