こういった取り組みは、㓛刀住職が目指す「時代に対応した開かれたお寺」のための一環だ。「寺はお葬式の時だけの付き合いという中では、墓離れが広がり、檀家(だんか)は減り続ける」という危機感が背景だ。常に開かれた寺として、「新たな縁をつくる」ことが、持続性を考えるうえでも重要だからだ。そのためにアート御朱印上では一人一人と話しながら書き入れ、新たな関係をつくることや、すでに始めている「お寺でヨガ」などの地域に開かれたイベントで、「常にみんなが集う寺」にしようと懸命だ。(平尾孝)
【正覚寺】 山梨県中巨摩郡昭和町西条新田832。JR中央本線甲府駅からバスで17分、榎下車で徒歩8分。中央自動車道甲府昭和インターチェンジから車で5分。本尊は日蓮聖人が法華経の仏の世界を文字で表した十界曼荼羅を仏像にした「一塔両尊四士四天王二菩薩二明王」。御朱印授与はお賽銭(さいせん)として志を納める。電話は055・275・3283。