1都3県、感染減足踏みで重症割合上昇 宣言解除判断で丁寧な説明を

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(アメリカ国立アレルギー感染症研究所提供)
新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(アメリカ国立アレルギー感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い緊急事態宣言が発令されている首都圏1都3県のうち、東京と埼玉で新規感染者関連の数値が増加していることが、厚生労働省の公表データで分かった。病床使用率は一定程度落ち着いているが、重症患者の数は感染者の増減を1~2週間遅れで反映するとされ、予断を許さない。緊急事態宣言の期限は2週間延長されて、21日となっており、政府は一斉解除の方向で調整しているが、判断にあたっては、丁寧な説明が求められそうだ。

 感染状況を評価するため政府の対策分科会が示した6指標の数値のうち、12日に厚労省が公表したデータによると、首都圏1都3県の「直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数」は、いずれもステージ3(15人以上)を下回っているものの、埼玉で10・33人(前週9・52人)、東京で13・73人(同13・53人)と、それぞれ増加した。

 「新規感染者の前週比」についても、埼玉、東京ともに「1」を超え、前週を上回っている。緊急事態宣言解除の期限が迫る中、感染者数の減少が足踏みし、一部微増に転じている格好だ。

 首都圏では飲食店に対する午後8時までの営業時間短縮が要請されているが、最近では繁華街での「昼飲み」や夜の公園などで飲酒する光景も目立つなど、自粛疲れによる「緩み」が懸念されている。

 病床数の逼迫(ひっぱく)度を示す「確保想定病床の使用率」も、1都3県でいずれも前週より下がってきているが、重症患者の割合は埼玉で20・5%(同20・0%)、神奈川で15・3%(同14・2%)と上昇した。

 重症患者の波は通常、新規感染者の増加から1~2週間遅れてくるとされている。感染力が強いとされる変異株も広がりをみせつつあり、「第4波」の懸念も高まっており、依然として予断を許さない状況が続く。

 すでに緊急事態宣言が解除された関西(京都、大阪、兵庫)や福岡でも、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は、軒並み増加している。