新型コロナウイルス感染拡大防止のため千葉県が出していた休業要請が19日、全面解除された。クラスター(感染者集団)発生歴があり、感染を拡大させるリスクが高いとして最後まで休業要請が続けられていたライブハウスもこの日、再開が可能に。県内の音楽ファンの思いに応えようと多くの施設が早期の再開を予定するが、収容人数を絞ることによるアーティストの収入減を懸念する声も経営者の間には出ている。
千葉市中央区にある平成元年創業の老舗ライブハウス「千葉LOOK」は、新型コロナの感染拡大に伴い、3月以降ほぼ全ての公演が中止か延期になった。休業要請が解除された19日、サイトウヒロシ店長(56)は「(休業中は)再開後のことをずっと考えていた」と話した。
再開後初のライブは4組のアーティストを迎えて21日に行う。本来の収容定員は約200人だが、観客同士の間隔を約1メートル空ける必要から最大36人に絞る。感染予防のため、トイレにはうがい用の紙コップと手洗い用のせっけん、ペーパータオルを用意。入店時には手指用の消毒液の使用とマスクの着用もお願いするという。
それでも「絶対に安全とは言い切れない」と不安を口にする。もし感染者が出れば、主催者やライブハウスが責任を負うためだ。
ライブに出演するアーティストの収入減も気がかりだ。多くのアーティストはライブ会場でCDなどを販売し、活動費用の一部に充てており、観客を絞り込めばこうした収入の減少にもつながる。
「東日本大震災のときは活動できる奴は頑張ったけど、今回はみんなが自粛。若いアーティストの中には『こんな時に音楽活動をしてていいのか』と悩んでいる人もいるようだ」とサイトウさんは気遣う。
「入店人数を半分の10人にして19日から通常営業を再開する。ただ、コロナ前の活気がいつ戻るか予想できない不安がある」と話すのは、同県松戸市でライブバー「ジャズのお店 コルコバード」を経営する佐藤伴光さん(68)。プロミュージシャンによるジャズの生演奏で知られ、営業自粛中も「いつ再開するのか」という問い合わせが多かったと振り返る。



