【温故地震】気仙沼の津波火災で燃えない重油がなぜ燃えたのか?(1/3ページ) - 産経ニュース

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温故地震

気仙沼の津波火災で燃えない重油がなぜ燃えたのか?

 発生から5年が経過した東日本震災では、各地で大規模な火災が起きた。その中で、宮城県気仙沼市で発生した津波が原因の火災は、普段は火を近づけたぐらいでは燃えない重油が水面で大炎上し、被害拡大に拍車をかけた特殊なケースだった。

 気仙沼市朝日町は、内陸に10キロほど細長く入り込む気仙沼湾の最奥部に位置する。海岸沿いに立ち並んでいた船舶燃料用のタンクが巨大津波で倒壊して重油が漏れた。津波浸水域や気仙沼湾の水面に広がり、陸域の火災から火が燃え移るなどして炎上。水面を移動しながら延焼面積を大きく広げていった。

 いったい、どうして重油は燃え上がったのか。この謎を解くため、金沢工業大は縦15メートル、横5メートル、深さ1メートルの屋内巨大水槽の中に気仙沼湾と沿岸市街地の地形模型を作り、人工的に津波を起こして重油とがれきの動きを分析。また、別の大型水槽を使い、建築研究所と共同で重油とがれきの燃焼実験を実施した。