一方で中国は、親密な関係を長年構築してきたミャンマー政府が最近、米国が主導する軍事演習にオブザーバー参加するなど、中国と距離を置き始めたことに頭を痛めている。
テイン・セイン政権は昨年頃から、中国がミャンマーで進めるプロジェクトに難色を示すことが多くなった。中国に隣接する地域での少数民族ゲリラとの武力衝突で、ミャンマー政府軍が中国側の警告を無視して何度も越境攻撃し、中国側の住民に被害が出たことに対しても中国はいらだっている。「スー・チー氏の訪中を受け入れたことは、テイン・セイン政権に対する警告の意味だ」と指摘する党関係者もいる。
一方、中国当局に弾圧されている国内の民主化・人権活動家も、スー・チー氏の訪中は大きな意義があるとして注目しているようだ。
スー・チー氏と同じくノーベル平和賞を受賞した、民主化活動家の劉暁波氏は現在、遼寧省の刑務所に収監されている。中国側の指導者と会談する際に、劉氏の釈放を求めるなど中国の人権問題への言及を期待する声が北京の活動家の間で高まっている。
ある活動家は「独裁政権と戦ってきたご自身の経験を民衆に直接語ってほしい」と話している。



