ロシア、米牽制へ核搭載新兵器開発急ぐ

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアは核弾頭を搭載できる新たな戦略兵器の開発を進めている。一連の兵器についてロシアは「米国のミサイル防衛(MD)システムを突破できる」と主張。ロシアが新兵器開発を急ぐ背景には、自国よりも国力で勝る米国に対し、通常戦力の配備合戦に臨むのは不利だとの考えがある。

 露国防省は昨年12月、音速の20倍以上で不規則に飛行し、米MDシステムを無効化するとうたう極超音速弾頭「アバンガルド」を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を初めて実戦配備したと発表した。

 このほか、新型ICBM「サルマト」▽原子力推進魚雷「ポセイドン」▽原子力推進巡航ミサイル「ブレベスニク」-などの開発も進めている。いずれも核弾頭が搭載可能だとされる。

 一方、ロシアは2021年2月に期限が切れる米露間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長に米国が応じる場合、「アバンガルドとサルマトを条約の規制対象に加える用意がある」とも表明。財政難が深刻なロシアは、米国との本格的な軍拡競争は避けたい構えで、新兵器開発には米国を軍縮に引き寄せる交渉材料としての側面もある。

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