来年1月の台湾の総統選で、二大政党の党内予備選が混迷を深めている。双方の日程が後ろ倒しとなり、誰が候補者となるのか現状では見通せない。その展開のしわ寄せを受けているのが、無所属での立候補をうかがう台北市の柯文哲(か・ぶんてつ)市長(59)だ。二大政党の対立に嫌気する中間層の支持を受けて出馬する算段だったが、世論の注目は各政党内のいざこざに集まり、その存在は埋没気味だ。
与野党とも後ろ倒し
与党、民主進歩党は当初、候補決定日を4月17日としていたが、2度の延期で現在は5月末となっている。再選を目指す蔡英文総統(62)に対し、頼清徳前行政院長(59)が突如、予備選出馬を表明したことを受けた措置だ。民進党の予備選は世論調査の結果のみで判断するため、支持率で劣勢に立つ蔡氏陣営が時間稼ぎのため、執行部に候補の決定延期を強く求めた。もともとの日程は「蔡氏への挑戦者がないことを前提に決めたもの」(党所属立法委員)と開き直る声もあるが、延期には異論もある。