中世の横穴式墳墓「やぐら」の実態解明へ 鎌倉市と中国が共同研究

中世の横穴式墳墓「やぐら」の実態解明へ 鎌倉市と中国が共同研究
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 神奈川県鎌倉市周辺の山々や崖地に存在する中世の横穴式墳墓「やぐら」。約5キロ四方のエリアに少なくとも2000~3000基のやぐらがあるとされるが、分布状況や発生の起源についても不明点が多いのが現状だ。宅地開発や風化の影響で崩壊が危惧されるなか、今年に入って市教育委員会が石窟遺跡が残る中国・龍門の研究者と共同研究を開始し、市議会も「やぐらの保護・整備を求める意見書」を全会一致で可決した。謎の多いやぐらの実態解明につながるのか。注目が集まる。(川上朝栄)

 ◆

崩壊の危機に

 やぐらは崖面に長方形の横穴を掘り、石塔や石仏を建てて供養する中世の墳墓で、13世紀後半の鎌倉時代中期から15世紀の室町時代中期までに造られたとみられる。鎌倉市を中心に隣接する逗子市や横浜市金沢区、一部は鎌倉武士の故郷とされる房総半島にも点在するが、「圧倒的に鎌倉市内に多い」(市教委)。

 三方を山々に囲まれ、平地の少ない鎌倉ならではの墳墓で、高僧や武士らが埋葬されているとみられるが、埋葬者を特定する資料などがほとんど残っていないというのが実情だ。

 現在でも市内の崖地の至る所にやぐらが残るなど、市民にとっては身近な存在で、戦争中には防空壕(ごう)として使われたり、子供の遊び場になったりしていたともいわれる。しかし、その多くは宅地開発や風化によって崩壊の危機にさらされている。

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