「『町』は『まち』なのか『ちょう』なのか、もう迷わなくていい本が出たので、感動にむせび泣いています」。校正者の牟田都子さんがXにこう投稿したのが、地名すべてにふりがな(ルビ)が振られた本書。
本邦初の「3万超の地名にルビを振った地図帳」は5月の発売から4刷3万部とヒット。「正確な読み方がわからないまま地名を読んでいることに不安な人が多いのでは」と平凡社地図出版の西田裕一社長。ルビの普及活動をするルビ財団の理事長が本書を紹介したXのインプレッション(表示回数)は70万超に。総ルビ地図の潜在需要は大きいようだ。
西田社長によると、長野県の地名「読書」が読めなかったことが刊行のきっかけ。「どくしょ」ではなく「よみかき」と読む。総ふりがなの地図帳はありそうでなかったが、エンジニアのいなにわうどん氏が開発したルビ処理スクリプト(プログラム)により、地図上の大量の地名へのふりがなが可能になったという。
「場所と読み方を覚えておしまいではない。地名には歴史と物語があることを知ってほしい」とコラムも掲載。西田社長おすすめの難読地名は「尻労」(青森県)と「飫肥」(宮崎県)。読み方と歴史・物語が知りたい人は本書を。(平凡社・2750円)




