最大震度7の揺れに見舞われた熊本県の地震は4日で発生から1週間となる。避難者の支援と復旧作業を急がなければならない。
県内では3日、地震発生から初めて最高気温が40度以上の酷暑日となった。命を奪う暑さと震災が重なる未曽有の事態である。
ガソリンが切れた車内で避難していた高齢者が熱中症の疑いで死亡したことが2日、明らかになった。多くの人が今も車中泊を余儀なくされている。冷房に必要なガソリンの供給に万全を期したい。
避難者は8千人を超える。雑魚寝が多い避難所の環境改善は喫緊の課題だ。死者の約8割を災害関連死が占めた10年前の熊本地震の教訓を生かし、健康管理や物資補給、宿泊施設への2次避難など命を守る対策を強化すべきだ。
多くの世帯で断水が続く。復旧に時間がかかり、トイレや洗濯などの日常生活や衛生環境に支障が出ている。仮設住宅の建設やボランティアの募集が始まったが、避難生活は長期化する恐れがある。政府は自治体や民間の力を結集し、持続的な支援を行うことが求められる。
高市早苗首相は3日、地震後初めて熊本県を訪れ、被災状況や避難所の視察を行った。現地の要望を対策に十分に反映させ、まずは復旧へリーダーシップを発揮してもらいたい。
死者は地震との関連を調査中のケースを含め30人を超えた。爆発が起きた大型商業施設「イオンモール熊本」では7人が死亡した。このうちテナントの雑貨店の従業員2人は地震後、一旦屋外へ避難したが、売上金を金庫に移すため館内に戻るよう雑貨店の運営会社側から指示され、爆発に巻き込まれた。
イオンはマニュアルで、余震などの二次被害を避けるため、避難した後は館内に戻らないよう定めていた。当時の状況は詳しく調べるべきだが、運営会社側に安全意識の低さがあったのは間違いない。許されない指示だった。
爆発はLPガスが漏れて起きた可能性が指摘されている。原因を究明し、全国で対策を徹底しなければならない。
非常に強い勢力の台風13号が週末にかけて沖縄・奄美に接近する可能性がある。被災地では土砂崩れなどの複合災害を視野に早めの備えをしてほしい。




