高市早苗首相が重要政策に掲げる「攻めの予防医療」に関する自民党の提言案の全容が1日、判明した。認知症への対応や更年期の人に対する体制整備に加え、ヘルスケア産業の創出・振興や人工知能(AI)の利活用を盛り込んだ。政府は今夏に取りまとめる経済財政運営の指針「骨太方針」や「日本成長戦略」に反映させる方針だ。
「適切な診断で必要な医療に」
提言案は「少子高齢化による人口減少を乗り越え、経済社会の活力を維持・強化する」ために予防医療が重要であることを指摘。国民の健康意識を高め、能動的な行動を促すには政府の「一歩踏み込んだ」対応が必要だと訴えた。
具体策として認知症に関する「早期の診断や抗体薬投与の仕組み」について研究を進め、新たな社会モデルの構築を提案。更年期の女性・男性それぞれの健康課題について「適切な診断を通じ必要な医療につなぐ体制の整備」を求めた。
学齢期の子供について、健康診断のあり方の見直し検討を提案。「将来の疾病につながりうる要因の早期発見や早期介入」を進めるべきだとし、予防医療を担う地域の機関との連携を盛り込んだ。
AI利活用の環境整備も
産後ケアの「質の向上と量の拡大」も指摘。母子健康手帳のデジタル化や記載内容の充実などを通じ「妊産婦が自らの健康状況に目を向けるための環境整備」を促した。
エイズウイルス(HIV)感染症に関し、事前に薬を服用する曝露前予防(PrEP)が「感染予防に有用な手段の一つだ」と明記。PrEPの使用環境を確保することを掲げた。また、ヘルスケア産業の創出・振興として収益を考慮したビジネスモデル策定やサービス開発の支援を図る。データの集積や活用に加え、「AIが適切なルールの下で利活用される環境の整備」を求めた。
表現の調整や追加作業を踏まえて最終案を取りまとめ、政府に提出する予定だ。




