俗に<大根どきの医者いらず>という。すり下ろして食べればおなかの働きがよくなり、豊富なビタミンは風邪の予防にもなる。収穫時期を迎えた冬場のダイコンは皆を元気にし、医者の世話にならずに済む。そんな意味らしい。
▼<師走筍(たけのこ) 寒茄子(なすび)>の格言もある。タケノコは春、ナスは夏から秋にかけての食材ゆえ、冬場は手に入らない。転じて「望んでもかなわぬこと」の例えになった。物事には本来、「旬」がある。季節ものだったはずの青果物が商品棚に年中並ぶいまは、つかみづらい感覚だろう。
▼この野菜も、旬を聞かれると答えに迷う。冬だという。農林水産省はダイコンやナスなどと同じく食卓に欠かせぬ野菜として、ブロッコリーを「指定野菜」に加えた。生産者は安定供給に努め、価格の暴落があれば国から手厚い補助を受けられる。
