参政党は25日の臨時記者会見で元自民党の中川俊直元衆院議員と宇都隆史前参院議員の入党を発表した。国政選挙出馬の予定はなく、2人は政調会長補佐として安藤裕政調会長兼幹事長、豊田真由子政調会長代行の政策立案業務を支える。安藤、豊田両氏も元自民。神谷宗幣代表も元自民で「ネットで騒がれると思うが、私からこっちは全員元自民党。『第二自民党』と揶揄されるかもしれない」と述べつつ、「議員経験者と一般から上がった(新人議員ら)メンバーのハイブリッドで参政党を次のステージに押し上げたい」と語った。
「父とは20日口をきいていない」
23日付で入党した中川氏は平成24年の衆院選で初当選し、29年まで衆院議員を2期務めた。父は自民党元幹事長の中川秀直氏。経済成長による税収増を重視する「上げ潮路線」を掲げた。
中川氏は父について「緊縮財政派と戦った政治家。その思いを実行できるのは参政党ではないか」と強調した。
ただ、父は中川氏の参政党入党に反対しているという。中川氏は「当然そういうことは許されないと反対の立場だ。5年も国会議員として(自民の)世話になって他党で活動するのはいかがなものかと。20日くらい全く口をきいてもらっていない」と明かした。
時給1500円のバイト、イートインでお酒
中川氏は不倫、重婚、ストーカー疑惑が発覚した29年に自民党離党に追い込まれた経緯がある。その後、物流業界で時給1500円でアルバイトや舞台俳優として活動したという。
「政治の世界に関わらず卒業しようと生活を送っていた。仲間と居酒屋ではなく、コンビニのイートインスペースでビール飲んだり、若い演者が建設業など非正規で働く姿を拝見したりした」と振り返った。
その上で、「なぜ最高税収なのにちょこちょこ増税するのか。大手企業が過去最高益なのに非正規社員が増えているのか」と疑問視し、「各種団体や企業の思いを税制や予算に反映させるのではなく、必死に生きる人の思いを政策に反映させないといけない」と語った。
「失敗したら表に出れない社会は良くない」
不倫などの不祥事については「さまざま報道されたが、さまざま言い分はある」と述べ「同僚の女性と不適切な関係にあったのは事実。直接おわびに行ったら、警察を呼ばれて騒動にされてしまった。自らの不徳を恥じて生きてきた8年で、より自らを律していきたい」と強調。
神谷氏も「失敗したからこそ、反省して正すこともできる。失敗したらもう表に立てない社会は良くない。最後頑張りたい気持ちは信頼したい」と語った。
宇都氏は元航空自衛官で松下政経塾を経て平成22年の参院選で初当選した。3期目を目指した令和4年参院選で落選した。
会見で「育ててもらったのは自民党だが、最終的に覚悟を決めた。与党・自民党に匹敵する外交安全保障の政策を行い、現場の防衛の実態にメスを入れながら、高市政権の運営に厳しく注文を付けていきたい」と強調した。
自身の落選について「元自衛官として現場に届くような政策実現に汗をかいたつもりだが、隊員の皆さんに届かなかったのは力不足」と述べた上で、「安全保障に与党野党は関係ない。自衛隊の処遇の問題、現場の問題を解決する政策面でサポートはできる」と参政党での政策立案に力を入れるとした。
ただ、宇都氏の活動を支えた自民党の地方議員は不快感と不信感をあらわにする。元自衛官の地方議員は宇都氏について「闇落ちだ」と漏らした。
先んずれば人を制す
神谷氏は、国会議員経験者らを巻き込みながら、参政党の陣容を厚くする考えだという。
「自民に限らず、声をかけている」と述べ、政策スタッフに加え、国政選挙擁立を念頭に入党を誘っている人物もいると明かす。その上で「皆さん慎重だ。ただあまり風を見られると…。先んずれば人を制す。あまり天秤にかけられると途中でプチっと切れてもういいとなる」と牽制した。(奥原慎平)








