高級ホテル「コンラッド」が神戸市役所本庁舎に進出 海外富裕層の取り込みで活性化ねらう

令和11年度中の建て替えが予定されている神戸市役所本庁舎2号館のイメージ図(同市提供)

令和11年度に建て替え予定の神戸市役所本庁舎2号館(同市中央区)の上層階に、米ホテル大手ヒルトングループの高級ブランド「コンラッド」が開業する方向で調整していることが分かった。市役所庁舎内に高級ホテルが進出するのは珍しい。市はインバウンド(訪日外国人客)ら富裕層の呼び込みを図り、地元経済の活性化につなげたい考え。国際都市・神戸の新たなにぎわい拠点となることが期待されている。

市などによると、新本庁舎2号館は、高さ約140メートル、地上28階建ての予定。低層階には行政機能を担う市庁舎や公共空間、商業施設、中層階にオフィスを整備し、ホテルは神戸港や六甲山を望める上層階に入る計画だ。ホテルには、レストランやバーも入る予定で、夜間の観光客取り込みも狙う。

本庁舎2号館は昭和32年、当時の市役所本庁舎として建設されたが、平成7年の阪神淡路大震災で6階部分が崩壊。その後、6階以上を撤去して使用していたが、老朽化などから建て替えることになり、令和4年に解体された。

市は新本庁舎2号館について、本庁舎としての機能維持のほかに、神戸の魅力的な文化や都市景観を発信する拠点としての役割を計画する。JRや阪急電鉄などターミナル駅とウオーターフロントの中間地点で、周辺に商業施設もある好立地を生かしたい考えだ。

神戸市の担当者は「(新本庁舎2号館について)街のにぎわいづくりの拠点となる重要な一等地といえる場所」と指摘し、「ラグジュアリーホテルが開業すれば、観光客の回遊性も高まり、観光消費額も増える」と期待する。

フェンスに囲われた神戸市役所本庁舎2号館の建設地。奥の高層ビルは同1号館=神戸市中央区

追い風となるのは、神戸空港の国際化だ。今年4月、神戸空港では国際チャーター便の就航が開始。12年度ごろには国際定期便就航も予定されている。神戸観光局によると、今年上半期(1~6月)に神戸市内に宿泊したインバウンドは約60万人で、市が目標とする年間100万人を突破する見込み。

高級ホテルは神戸を訪れるインバウンドの受け皿として不可欠とされ、担当者は「国内外の観光客や国際会議の誘致にもつながる」とする。

今回の建て替えにあたり市は4年、開発事業者としてオリックス不動産(東京都港区)を代表企業に複数事業者で構成するコンソーシアム(共同事業体)を選定。にぎわいや集客機能の拠点を開発事業者に求めたところ、「特徴的なラグジュアリーホテル(富裕層を対象にしたホテル)を入れたい」という提案が事業者側からあったという。

「コンラッド」は、世界主要都市に展開。国内では東京と大阪で開業しており、8年は名古屋、9年には横浜に進出する予定。11年度に神戸で開業すれば国内5カ所目になる見通しで、県内初の外資系五つ星ホテルとなる。(香西広豊)

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