【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は9日、フィリピンやブラジルなど8カ国に「相互関税」の税率を通知する書簡を自身の交流サイト(SNS)で公表した。トランプ氏はブラジル当局によるボルソナロ前大統領の起訴を問題視し、同国に50%という高率を設定した。他の対象国は20~30%とした。8月1日から適用する。
ブラジルのほか、フィリピンへの税率が20%、ブルネイとモルドバは25%、スリランカ、アルジェリア、イラク、リビアが30%となった。
トランプ氏はブラジルのルラ大統領あての書簡で、ボルソナロ被告の裁判は「魔女狩りであり、ただちに停止べきだ!」と主張した。2022年大統領選でルラ氏に敗れた同被告は、支持者による議会襲撃に関連して、クーデター計画などの罪で起訴されていた。
ボルソナロ被告は奔放な発言から「ブラジルのトランプ」と呼ばれ、第1次政権時のトランプ氏と友好関係を築いた。
トランプ氏は9日、ホワイトハウスで、記者団に税率の算出基準を問われ、「常識、(貿易)赤字、米国が長年どう扱われてきたか」などに基づいて決めたと話した。
米政権は4月に発表した相互関税を巡り、今月7日に日韓を含む14カ国に改めて設定した関税率を公表した。一部の国は当初税率から変更され、日本は4月段階の24%から25%に1%分引き上げられた。この14カ国への税率は25~40%だった。
9日にSNSに投稿されたフィリピンなど8カ国あての書簡は、7日の公表分と同様、米国との貿易関係が「相互的なものと程遠い」と主張。市場開放や貿易赤字是正などを迫っている。




