「神は細部に宿る」とも、「悪魔は細部に宿る」とも言われる。教科書でも例外ではなく、意外な所に特徴が現れ、それが全体の印象につながる。各教科書を見比べてみないとなかなか気づかないが、たとえば外国の国名や地名の読み仮名のつけ方にその違いが垣間見える。
中学の歴史教科書は、大半が横書きで、外国の国名や地名の漢字表記では、上下に日本語の読み仮名と、その国の言語の読み仮名がつけられるケースが多い。
ひとつの事例を挙げてみよう。4世紀ごろ、朝鮮半島では北部で高句麗が、南部で新羅、百済が国家を形成した。これらの国名について、多くの出版社が漢字表記の上に日本語の読み仮名を、下に韓国語の読み仮名をつけている。
《中国東北地方から朝鮮半島北部では、(こうくり)高句麗(コグリョ)が強い勢力をもち、朝鮮半島南部では(くだら)百済(ペクチェ)と(しらぎ)新羅(シルラ)が小国の統一を進めました》(日本文教出版・37ページ)
いずれの教科書も同様の形式で読み仮名が上下に振られている。だが、学び舎の歴史教科書では上下が逆になっている。
