国連総会は20日、北朝鮮の人権問題を巡る特別会合を開き、脱北者のキム・ウンジュさんらが登壇して脱北時の状況を証言。キムさんは「ここで餓死するより国境を越えて撃たれるほうがまし」と母から伝えられた言葉を紹介しながら、北朝鮮の抱える問題の解決を訴えた。
キムさんが脱北したのは11歳のとき。「飢えに苦しむ中で、父を亡くし、母と姉とともに豆満江を越えて脱北した」と語った。中国に渡った最初の夜に「姉が誘拐され、性的虐待を受けて路上に放置された」と証言。その後、3人そろって「1人あたり300ドル(約4万3000円)以下で売られる人身売買の被害を受けた」とも訴えた。
キムさんは各国の代表団や国連関係者に向け「北朝鮮やその他の地域で失われている罪のない命から目を背けないでください。沈黙は共犯に等しい」と話し、行動を起こすよう訴えた。
国連広報によると、人権担当のイルゼ・ブランズ・ケリス事務次長は「同国の人権状況は何年もの間深刻な懸念事項であり、多くの点で悪化している」と話した。
特別会合では、キムさんのほか、一昨年に脱北したカン・ギュリさんも証言。「母親、叔母とともに長さ10メートルの木製船で脱北した」とし、「新型コロナウイルスの流入を防ぐために国境が封鎖されていた。韓国ドラマを広めたという理由だけで友人たちが処刑された」と振り返った。
北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は会合について「主権尊重と内政不干渉に反するもので、証言の内容は背後にいる勢力による策略と捏造(ねつぞう)だ」と反発した。





