コメ高騰が外食産業直撃 メニュー値上げや大盛り有料に 売り上げ維持の一方で客離れも

ファミリーレストラン「ガスト」のロゴ
ファミリーレストラン「ガスト」のロゴ

コメ価格の高止まりは外食産業にも影響を及ぼしている。メニュー価格の値上げや、無料だったご飯の大盛りを有料にするなど価格転嫁や実質値上げも進む。価格改定などによる商品単価の上昇で売り上げは維持しているものの、一部には客離れも出始めている。

ゼンショーホールディングス(HD)傘下の回転すしチェーン「はま寿司」は昨年12月から一部店舗を除き約5割の商品を10~60円値上げ。税別150円皿の値上げが中心で、最も安い100円皿は価格と商品数を原則維持した。シャリに国産米を100%使用しており「国産米の価格高騰などに対応するため」と説明、今後も国産米の使用を続けたい考えだ。

すかいらーくHDは昨年9月、ファミリーレストラン「ガスト」や中華レストラン「バーミヤン」などの5業態で単品のライスやご飯を含むセットメニューの価格を30~55円引き上げた。ガストは原材料高騰により、11月にも約6割のメニューを20~40円値上げ。ライスには国産米を使用しており「今後はサプライチェーン見直しや店舗効率化を進め、米価高騰分を吸収したい」(広報担当)と話す。

牛丼チェーンの「吉野家」はコメの安定調達を目的に国産米と外国産米をブレンドして使用しているが、コメを含む原材料価格や人件費の高騰を受け、昨年7月に牛丼などを10~72円値上げした。一方、定食などのセットメニューのご飯増量・おかわり無料サービスは好評により継続している。

備蓄米放出も価格抑制効果は限定的か

日本フードサービス協会が先月25日に発表した1月の外食産業市場動向調査によると、ファストフードのうち「(弁当などの)持ち帰り米飯/回転寿司」の売り上げは前年同月比1・3%増。「価格改定による単価上昇で売り上げを維持しているものの、一部で客数減が見られる」という。

政府が備蓄米を放出しても、価格抑制効果は限定的との見方もある。最大産地である新潟県のJA全農にいがた(新潟市)は今秋収穫されるコメの農家からの買い取り価格を前年から35%引き上げることを決めた。外食チェーン関係者は「厳しい状況は続きそうだ」とみている。(當銘梨夏、小島優)

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