「クララが立った」-。昭和49年初回放送の名作アニメ「アルプスの少女ハイジ」には、車いすの少女「クララ」が立ち上がる場面がある。入院中のぼくは幼いころに見たテレビ番組を思い出しながら「どうやったら再び歩けるようになるのか」と考えていた。
46歳で脳出血になり、後遺症で右半身まひの症状があったため、令和2年1月下旬から山あいの回復期病院でリハビリの日々を送っていた。
車いすの生活だったが、前年末の発症から時間が経過し、少しずつ右足が動くようになっていた。クララの病気は脳出血ではなかったが「きっかけがあれば、クララのように立てるようになる」とどこか楽観していた。だが、現実は甘くなかった。
